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dvdnetoffのブログ

2017.04.14  『ゴースト・イン・ザ・シェル』はなぜ“中途半端”な作品になったのか?

公開から…というよりも、公開前から攻殻機動隊ファンを中心に賛否両論が巻き起こっていた、『ゴースト・イン・ザ・シェル DVD』。攻殻ファンの筆者としても、キャスティングやビジュアル公開の時点でどこか気乗りしなかったというのが本音だ。

そして、「きっとこれまでの攻殻作品とは別物」と心の中で唱えながら劇場へ足を運び、案の定「これまでの攻殻作品とは別物」の仕上がりを目の当たりにした。しかし、想定していた通りの違和感やコレジャナイ感のみならず、恋とさよならとハワイ DVD一映画作品としての物足りなさも同時に強く感じられてしまった。一言でいってしまえば、『ゴースト・イン・ザ・シェル』は“中途半端”な作品だったのだ。

ゴーストインザシェル DVD


まず、どの観客層を一番のターゲットにしているのか。このベクトルが不明瞭だった。もちろん、予算から見てもっとも大切にすべきは、「これまでの攻殻作品をほとんど知らない一般層」だろう。過去の攻殻作品は、設定やセリフが難解でわかりにくい。なので、そのままのテイストで初見者に受け入れられることは難しいだろうし、脚色はあって当然といえる。ゴーストインザシェル DVDそうして脚色された結果、攻殻作品群の核である「哲学」の部分が大幅にカットされたのは正直切なかったが、こればかりは仕方のないことだ。

だが、それならそうで、新たな路線を追求すべきだったのではないか。本作では、原作やアニメへのオマージュが驚くほど取り入れられていた。恋とさよならとハワイ DVDこれは既存のファンへのアピールに限らず、監督なりの愛情表現もあったのだろう。しかし、こうした過剰なまでの原作リスペクトは、はたして初見層にとって必要だっただろうか? 設定や脚本は初見者向けなのに、演出はファン向け。こうして一貫したターゲットが定まっていないことで、作品のベクトルにもブレが生じていたといえる。

結果、初見者からは「詰め込みすぎで言いたいことがよくわからない」、ファンからは「愛は伝わるけど過去作とは全然違う」と否定的な意見が芽生えたのではないだろうか。

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